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SPICE LESSONスパイスレッスン

SPICE LESSON 16立春とスパイス

2019/01/17

いよいよ新しい年がスタートしました。
すでにお正月休みも終わり、慌ただしい毎日がスタートしていることと思います。

皆さんは、お正月に「お屠蘇(とそ)」などを召し上がりながら、ご自身・ご家族の健康祈願はされたでしょうか?

お屠蘇は正式には「屠蘇延命散」といい、中国三国時代の華陀(かだ)という名医が「紅花(べにばな)・防風(ぼうふう)・蒼朮(そうじゅつ)・陳皮(ちんぴ)・桔梗(ききょう)・丁字(クローブ)・山椒(さんしょう)・甘草(あまくさ)・桂皮(シナモン)・茴香(フェンネル)などの十数種類のスパイスや薬草を調合し、お酒に浸して飲んだのが始まりと言われています。

邪気を払い、無病長寿を祈るお正月ならではのセレモニー酒で、平安時代に日本に伝わり、嵯峨天皇の頃に宮中の正月行事として始められ、江戸時代に一般に広まったとされています。

お正月は終わってしまったけれど?!?!

1年の祈願をするお正月は終わってしまいましたが、実は旧暦では「立春」の頃を1年の始めと考え、とても大切な日としています(2019年の立春は2月4日です)。
そのため、立春の前日の節分を「大晦日」と考えて、立春を新年として祝います。

立春と同じ頃に各地の稲荷神社では、豊作や商売繁盛を祈願する「初午(はつうま)の祭礼」が行われます(2019年の初午は2月2日です)。稲荷信仰の中心でもある京都の伏見稲荷大社(京都)の「初午大祭」はご存知の方も多いですよね。

稲荷神社では、狐を神の使いとしてお祭りしています。狐さんの好物である油揚げをお供えするところから、初午の日には、油揚げの中に酢飯を詰めたいなり寿司を頂くのが伝統になっているそうです。

立春の前日である節分には、豆まきをし、恵方巻きを食べるのが最近では一般的になってきましたが、今年は是非、そこに「おいなりさん(いなり寿司)」も加えてみてください。

ダラッとしたお正月で終わってしまった方もチャンスですよ!
2月の旧正月に改めて、ご自身・ご家族の健康祈願、1年の目標などを考えながら、家族みんなで「おいなりさん」や恵方巻きを作ってみてください。

[七味いなり寿司]
一般的には「おいなりさん」には、白ゴマや刻んだ紅ショウガを入れますが、今日ご紹介したいのが、ご飯に七味を和えたいなり寿司です。
七味は唐辛子が効いているので、あまり沢山入れてしまうと辛くなってしまいます。
そこで、多めのゴマや山椒、刻んだパセリを七味にプラスすることで、辛味を抑えて香りを増やします。

[七味いなり寿司のオススメレシピ]
ご飯1合に対して
七味:小さじ1/5
ゴマ:小さじ1/2
山椒:小さじ1/5
パセリ:9フサ(微塵切り)
*ドライパセリでもOK


全てのスパイス類を一度よく混ぜてから、ご飯と混ぜ合わせます。柚子やスダチなどの柑橘系の果汁を少しご飯に絞るのもオススメです。

ご飯と七味類を混ぜたらすぐに、果汁を加えて程よくかき混ぜ、少し冷ましてから、おいなりさんの皮に詰めていきましょう。

七味は「おにぎり」にしても美味しいです。お酒の後の締めとしてお試しください。
七味は香味が強いので、塩は通常の1/3以下に減らしましょう。全く塩を使わなくても大丈夫です。

また、ユズやカボス、スダチなどの柑橘系の果汁があれば、柑橘系の香味と酸味が合わさって、より香りが高く美味しくなります。「おにぎり」の上から果汁を絞ってみてください。


執筆者紹介

IKU

ブレンドスパイス研究所|スパイスコーディネーター

植物の種や葉、果実、蕾などを乾燥させたスパイスを調合していると、その複雑な香味が知らない国やそこに暮らす人々を感じさせてくれます。

スパイスは異国とわたしを繋げてくれる『特別なアイテム』であると同時に、わたしをメンテナンスしてくれる『癒しのアイテム』でもあります。

「スパイス」を通して皆さんと繋がり、皆さんも新しい何かにワクワクできたら!そんな思いを込めて、スパイスセミナーをはじめとした、スパイスに関わる様々なお仕事をさせて頂いています。

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