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古代ローマの料理家も認めたオレガノ

2015/10/15 スパイスの魅力

オレガノは地中海生まれのスパイス

今回は洋食を作る際に欠かせないスパイスの1つである「オレガノ」について紹介したいと思います。
オレガノとはヨーロッパの地中海沿岸地方が原産のシソ科の多年草、およびそれから作られるスパイスのことで、香辛料として以外にハーブやアロマオイルとしても使われています。
数多く存在しているスパイスの中で、オレガノはアニスやクミンなどと同様に最も古くから用いられている香辛料の1つに数えられます。

以前の記事で「古代エジプト時代の人間は、王や高貴な人の体をミイラにして保管していた」という話を紹介させて頂きましたが、そのミイラを作る時に使われていたのがアニスやクミン、そしてオレガノだったといいます。

オレガノ(Origanum)という名前の語源はギリシア語から派生していて「山の喜び」という意味があります。
これはオレガノが地中海地方の山腹に産していたことから、名付けられたといわれています。

【スパイスの魅力】古代ローマの料理家も認めたオレガノ

美食家のスパイスとして重宝されたオレガノ

美食家のスパイスとして重宝されたオレガノ

オレガノを香辛料として使う場合は特にイタリア料理や地中海料理との相性が良いため、スパゲティやピザ、ビーフシチューやトマトソースを使った料理を作る際に欠かせない、必須のスパイスの1つとなっています。
さらにオレガノはブレンドスパイスの構成成分としても重宝されていて、メキシコの「チリパウダー」やフランスの「エルブ・ド・プロバンス」、そして地中海料理に欠かせない「イタリアンハーブミックス」や「地中海ハーブミックス」などにも使用されています。

オレガノのスパイスとしての利用は古代ローマ時代からされていると考えられていて、当時の有名な美食家であるアピシウスは、自身が出した料理の本の中に「オレガノはソースを美味しくするスパイス」という記述を残していたといわれています。

オレガノとマジョラム

オレガノと同属の多年草に「マジョラム」というものがあり、こちらも香辛料としてよく使われているのですが、その違いは香りにあります。
オレガノはマジョラムに比べると香りのクセが強いため、一部の人からは「ワイルド・マジョラム」とも呼ばれています。
そのため香りを楽しむために使う場合は甘い香りがするマジョラムの方が好まれるのですが、オレガノのクセのある香りは肉や魚介類、チーズの臭みを消す効果があるため、ピザやスパゲティなどの香り付けと臭み消しを同時にしてくれる効果があるのです。

またオレガノとマジョラムを同時に使用するとお互いの香りを損なわせてしまうことになるため、この2つの香辛料は場合に応じて使い分けるようにしていきましょう。