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オーガニック表示に欠かせない「有機認証」システム

2018/08/17 スパイス豆知識

健康志向、ナチュラル志向の高まりから、毎日の食事にはできるだけ自然のものを取り入れたい、というニーズは年々増えています。有機野菜をはじめ、近年ではハーブティーやスパイスに至るまで「オーガニック」表示の商品をよく目にするようになってきています。そこで、今回は「オーガニック商品」を正しく見極めるための知識として「有機認証」のお話をしたいと思います。

「オーガニック」を証明する「有機JASマーク」

日本におけるオーガニック食品(有機食品)の定義は「農薬や化学肥料などの化学物質に頼らず、自然界の力で生産された農産物、加工食品、飼料及び畜産物」とされており、これらの食品には「有機JASマーク」がついています。有機JASマークとは、農林水産省が定めた「日本農林規格(通称JAS)」に基づく「有機JAS規格」の品質基準をクリアし、認証された商品を示すマークのこと。これらの認証は農林水産大臣の登録を受けた公平な第三者である登録認証機関により行われ、これを「有機認証」といいます。

認証を受けていない事業者は有機JASマークを貼付することは許されておらず、また、有機JASマークのついていない商品を「有機○○」「オーガニック」と表示することも法律で禁止されており、罰則の対象になるとも言われています。つまり、日本国内において「有機○○」「オーガニック」と表示できるのはこの「有機JASマーク」のついた商品だけということになります(ただし、有機JAS規格の分野外の商品については登録認証機関の独自認証も可)。

有機JAS法で定められている主な基準は、原則として化学物質は使用しない、遺伝子組換えをしない、農産物の場合、種まき又は植え付けの時点から過去2年以上禁止された農薬や化学肥料を使用していない土壌で栽培する、畜産物においてはストレスを与えない飼育、加工食品に関しては原材料の95%が有機食品である、などと定められています。また、生産から出荷までの生産工程管理等の記録作成も義務付けされており、これらの基準をもとに登録認証機関が審査を行い、認証後も最低年に1度は調査を行うなど、大変厳しいものとなっています。

本格的な有機認証の制度化は2000年代にスタート

また、海外からオーガニック商品を輸入した場合においても、国内でオーガニック商品として販売するには有機JAS認証を受ける必要があります。

日本の有機JASと同等の水準を有すると認められている国としては、EU加盟国、アメリカ合衆国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アルゼンチン、スイスがあり(2015年1月時点)、これらの国で有機認証されている商品は日本で有機JAS商品として輸入販売が可能であり、また、逆に日本の有機JAS商品を輸出することも可能なわけです(いずれも登録認証機関による認証が必要)。

実は、世界共通の有機認証マークというものは今のところ存在せず、世界各国それぞれの認証機関が有機認証を行っているのが現状です。しかしながら、世界各国のオーガニック規格の基準となる国際規格というものは存在します。

世界で本格的に有機認証が制度化したのは2000年代からと歴史は浅く、FAO(国連食糧農業機構)とWHO(世界保健機関)が合同創設した食品規格委員会「CODEX(コーデックス)」において「有機的に生産される食品の生産、加工、表示及び販売に係るガイドライン」が1999年に採択されたことを受けて世界各国で制度化が進められていきました。日本でもこのガイドラインをもとに1999年にJAS法が改正され「有機食品の検査認証制度」を創設、2000年に「有機JAS規格」が制定されたのです。

正式に制度化が進んだのはCODEXのガイドライン採択後の2000年代からですが、もちろんそれまでにも有機認証制度に関する取り組みはされていました。例えば、オーガニック先進国であるヨーロッパやアメリカ合衆国では、1980年代から有機食品の検査認証制度の必要性が認識されるようになったといい、1991年には認証取得が既に義務化していたといいます。

また、1972年に設立された「IFORM(International Federation of Agriculture Movement 国際有機農業運動連盟)」は、世界中で有機農業の普及に努め、FAOをはじめとする国連機関の協力のもと有機農業に関する基準の国際標準化に尽力した国際NGOです。国連社会経済理事会(ECOSOC)に公式の諮問資格を持ち、CODEX委員会の公式オブザーバーの資格をも持つ、非常に影響力のある国際NGOと言えます。

海外の有機認証制度とは?

基本的に化学物質は使用しない、遺伝子組換えを一切しない、95%以上オーガニック原料の商品であることなど、海外の有機認証も基本ベースは共通していますが、中には日本の有機JAS認証よりも厳しい水準のものもあると言われています。

アメリカ合衆国では、2000年に制度化したUSDA(United States Department of Agriculture:アメリカ農務省)傘下の「NOP(National Organic Program:全米オーガニックプログラム)」という制度により有機認証が行われており、認証された商品には「USDAマーク」がつけられます。使用可能な素材や禁止されている農薬のリストが細かく決められているなど、内容が具体的なのが特徴です。「ORGANIC」表示の基準も細かく規定され、100%は「100%ORGANIC」、95%以上は「ORGANIC」、70%以上の場合は「MADE WITH ORGANIC INGREDIENTS」と表示し、USDAマークはつけられないとのこと。

ヨーロッパでは、欧州委員会(European Comission)の農業・農村開発総局(Agriculture and rural development)の管轄で「EU有機認証制度」が行われ、 EUの有機農業規則のもと生産された農産物であることを第三者の認証機関が認証します。EU加盟国で「ORGANIC」と表示する際に必要な認証で、認証された商品にはEU旗と葉っぱを組み合わせたシンボルマーク「ユーロリーフ」がつけられます。農産物や加工品の他、海産物、菌類、飼料、種子、栄養生殖素材、野生植物、海藻などに至るまで対象範囲が広いことが特徴です。

また、EUの有機認証制度とは別に各国独自の認証制度もあり、例えばドイツには、2001年にドイツ政府により制定された「Bioマーク(Bio-siegel ビオジーゲル)」と呼ばれる国家認定証があります。「Bio」はドイツ語で「有機の」を意味する「Biologisch」の略で、「Bio」という言葉を表示して販売するためにはEUの有機農業規則の基準をクリアしなければなりません。また、Bio認証を獲得するためには非常に多くの規定を守らなければならないとも言われています。

有機栽培をいち早く取り入れていたフランスでは、1980年代には既に有機農産物を証明する「ABマーク」が導入されていました。「有機肥料使用」「無農薬栽培」を意味する「AGRIGULTURE BIOLOGIQUE」の略で、フランス政府により1981年に制定されました。現在、このマークの貼付が認められるのは、EU圏内で加工された商品で、フランス政府が認める国際有機認証機関「ECOCERT(エコセール)」による審査をクリアした商品に限られるとのこと。ちなみに、1991年にフランスで設立され、日本を含む世界20カ国以上に認証機関を持つ ECOCERTは、「世界最大の国際有機認証機関」と言われており、フランスは世界の有機認証制度をリードしているとも言えるでしょう。

オーガニック商品を購入する際は、ぜひ、これらのマークに注目してみて下さい。