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14時間の空の旅を終えようやくフランスに着いた。
パリから目指すはナルボンヌというスペインにも程近い街。
パリに一泊して早朝にTGVという高速鉄道になんとか乗りこんだ。
フランスのレストランで働けるという突然の話があったのは1ヶ月前。
来たのはいいのだが話せるフランス語といえば「ボンジュール(おはよう)」と「メルシー(ありがとう)」くらい。
一泊したホテルでは早朝に出発すると伝えたはずが通じていなかったのかチェックアウトの際に嫌な顔をされ勿論朝食もなし。
電車に乗れたのはいいが目的地までの6時間特にやることもない。
シェフに持参した手土産をなんと言って渡したらいいのかと考え込んでいると突然隣の席のフランス人の老婦人に声をかけられた。
勿論何を言っているのかわかないのだが、どうも彼女は東洋人の私に興味があるというのはなんとなくわかった。
お互いつたない英語で会話を交わしていくうちに彼女が私にハーブのパンを勧めてきてくれた。
朝食を食べそこなった私はそのありがたい申し出に喜び彼女からパンを受け取り「メルシー」を連呼した。
そのパンは本当に美味しかったし何か勇気が湧いてきたのを覚えている。
言葉はたいした問題じゃないんだな、ということを働く前にわかったのはとても幸運だった。
私にとってのハーブのパンはさしずめ「勇気のパン」かもしれない。
こんにちはスタッフYuです。
ノリエノジでお客様にお出ししているパンはリンゴから起こした自家製の天然酵母を使っています。
最近ではシェフがフランス人の友人から教わったパンに加え、新たに地元湘南の酒蔵の酒粕と近所の神社から湧く天然水から起こした酒種、そして湘南小麦でパンを焼くという試みに取り組んでいます。
ノリエノジのこだわりのつまったパンを食べてみたいという方はぜひ海の近くのレストランまでおこしください。
老舗の和食店に生まれ、赤坂の高級割烹などで和食を10年修行し、新たな可能性を求めて渡豪、帰国後西洋料理に転身。丸の内のレストランを経て、都内レストランでシェフを務め、独立。
フランス3つ星レストラン“Gilles Goujon”、イギリスに本店を置く“Daylesfort”でシェフを務めるなどフレンチのみならずヨーロッパ各地の料理に精進。
2013年6月11日 待望のフレンチレストランNORI et NOJI を鵠沼海岸にOPEN!
自然派ワインやこだわりの手作り天然酵母パン、オーガニックスパイスを使った彩り豊かなお料理やデザートを洗練されたインテリア空間でお楽しみいただけます。
*ミキシングには卓上型のミキサーを使用。
生地を休ませるバットは生地が窮屈でない大きさのものを用意する。