2016/04/21 ハーブティーの魅力
カモミールの花はりんごの果実のような独特の甘い香りを特徴としています。
実際、カモミール(chamomile)の語源はギリシャ語で「大地のりんご」を意味する「カマイ・メロン(chamaemellon)」であると言われています。また、スペイン語でカモミールを意味する「マンサニーリャ(manzanilla)」も「りんご(manzana)」が語源になっており、カモミールの香りの特徴を物語っています。
ちなみに和名の「カミツレ」は、19世紀の初めにオランダから日本に渡来したことから、オランダ語「kamille(カーミレ)」の綴りの読みが訛ったものと言われています。
ヨーロッパ、アラビアで古代より「穏やかで安全なハーブ」として利用されてきたカモミール。古代エジプトではローマン・カモミールを太陽神への捧げ物とし、最高のハーブとして扱われていたといいます。
また、カモミールは古くから「生命力の強いハーブ」としても知られています。「逆境におけるエネルギー」という花言葉や、「カモミールのように踏まれるたびに成長せよ」という言葉もあるほどで、その生命力の強さを利用して、古くから庭の小道やベンチなどにカモミールが植え込まれていたとも。
現在は、ハーブティーはもちろん、アロマオイルなど、主にリラックスを目的としたハーブとして広く親しまれているカモミール。カモミールから抽出した精油はフルーティーな香りが特徴で、アロマオイルや香水の香料にも使われます。
穏やかな気持ちでリラックスしたい時に、カモミールのハーブティーを一杯いかがですか?紅茶とブレンドして楽しむのもおすすめです!
古くからヨーロッパで親しまれてきたカモミール
一般にカモミール(カモマイル)と呼ばれる代表的な品種に、ジャーマン・カモミールとローマン・カモミールがあります。
ジャーマン・カモミールは、主に地中海沿岸を原産とするキク科の耐寒性一年草植物。一方、ローマン・カモミールはヨーロッパ、北アフリカ、アジアなど、広範囲で自生し、毎年6月から7月の夏に花を咲かせるキク科の多年草植物です。ハーブティーとしてよく使われるのは苦みの少ないジャーマン・カモミールですが、いずれも古くからヨーロッパで親しまれてきたハーブです。