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SPICE STORYスパイス物語

辛いもの好きには「カイエンペパー」

2017/02/16 スパイスの魅力

「カイエンペパー(Cayenne pepper)」とは、「カイエン種」と呼ばれる赤く熟したトウガラシの実を乾燥させたスパイスのこと。色は暗赤色から鮮赤色をしており、独特の香味と強い辛味を持ちます。ヨーロッパでは比較的新しいスパイスですが、原産地の中南米では9千年も前から栽培されていたとも言われています。

諸説有り?!のカイエンペパー

「カイエン種」と呼ばれるトウガラシは特定の栽培品種を指す名称ではなく、赤く細長い形を特徴とし、粉末状のスパイスに適した辛味と風味を持つ品種全てを総称して呼ばれるとのことですが、実は諸説あります。

例えば、一般にカイエンペパーとして流通しているのものは、ナス科の一年草の赤いトウガラシ(Capsicum annuum)を粉末にしたものと言われていますが、 多年草の「キダチトウガラシ(Capsicum frutescens)」の一種が本物のカイエンペパーである、という主張もあるのだとか。

また、名前の由来ともなっている南米フランス領ギアナの首都カイエンヌを原産とした、赤トウガラシの中でも辛味の強いカイエン種のものをカイエンペパーと呼ぶ、という説もあります。

実際のところは、中南米をはじめ熱帯から温帯までカイエンペパーは幅広く生産されており、各地域のカイエン種、さらにはカイエン種ではない赤トウガラシとブレンドされたものも「カイエンペパー」として流通しているようです。

チリペパーよりも辛い!

カイエンペパーの特徴は、何と言ってもその辛さ。「チリペパー」の別名と言われることもありますが、一般にチリペパーと呼ばれるものと比べて2倍の辛味を持つと言われています。数値で言うと、カイエン種のカイエンペパーの辛さは10万〜12万5000スコヴィル、チリペパーは4万〜5万スコヴィルとのこと。

カイエンペパーは、主に料理に辛味を足すのに利用され、特に熱帯地域では料理の味付けに欠かせないスパイスとしてよく使われます。辛さにスポットが当たるスパイスですが、「カプサイシン」と呼ばれる辛味成分に加え、実はビタミンAも豊富に含んでいます。
辛いもの好きな方にピッタリのカイエンペパーですが、くれぐれも使い過ぎには気をつけましょう。