2017/08/17 ハーブの魅力
最初にご紹介するのは、イタリアンには欠かせない「バジル」です。日光が大好きなハーブなので日当りが悪いと生育が悪くなる、乾燥が苦手なので土が乾ききると弱ってしまうという性質を持ちますが、裏を返せば、日当りと水やりにさえきちんと気を配ればすくすく育ってくれるわけです。
ちなみに、花が咲いてしまうと葉が固くなってしまうので、花が咲く前に収穫することもポイントです。もし収穫が大量になった場合には、ジェノベーゼのソースにしたり、乾燥させてスパイスにするといいでしょう。また、コップの水につけておけばそのうち茎の部分から根が生えてくるので、苗としてさらに育てることが可能になります。
「ローズマリー」も日光が大好きなハーブですが、こちらはバジルとは逆で乾燥を好みます。真夏の直射日光の下でも問題なく育つ、香りが強いため虫がつきにくい、生育が強い、と沢山のメリットを持ちます。水は土が乾いた時にだけたっぷり与えればいいので、非常に簡単に育てられる初心者向きのハーブです。
一方、日当りが悪くても問題ないのが「イタリアンパセリ」。湿気を好み、暑すぎる場所に弱いので、むしろ日当りのあまり良くないベランダの方が好ましいとも言えます。水さえあげればきちんと育つので、こちらも初心者におすすめと言えます。「レモンバーム」も日当りが悪くてもきちんと育つハーブで、こちらはレモン系の香りが虫除けにもなるというメリットがあります。
比較的ほったらかしておいても育つと言われているハーブが「タイム」、葉が小さいので虫がつきにくいのも魅力です。また、「ラベンダー」も意外にも育てやすいと言われています。どちらも乾燥が大好きで高温多湿に弱いという性質を持つので、水をあげすぎないこと、特に梅雨から夏の間には注意が必要です。
いずれもベランダで簡単に育てられるハーブですが、日当りや湿度における特徴は様々。そのため、ベランダの環境に合ったハーブを選ぶのが上手に育てるコツです。南向きの日当りの良いベランダであれば、日光が大好きなバジルやローズマリー、日当りの時間が短いベランダであれば、イタリアンパセリやレモンバームが向いていると言えるでしょう。
ちなみに、育てやすいハーブと言われる「ミント」ですが、こちらは育てやすいというよりも、むしろ勝手にどんどん育ってしまうため注意が必要です。というのも、ミントは驚異的な繁殖力を持つため、うっかり庭に地植えすると瞬く間に繁殖し、庭がミントの茂みに覆われ、最終的に雑草と化してしまう事態にもなりかねないのだとか。その点では、ベランダで育てる方が向いているとも言えますが、地下茎が横にどんどん伸びて浸食しかねないので、他のプランターに飛び火しないよう柵で囲むなどの工夫が必要です。もちろん、他のハーブとの寄植えは絶対に避けましょう。
近年のブームで一気にメジャーな存在となったベランダ菜園。「ベランダー」という名称も今ではすっかり定着した感があります。そこで今回は、ベランダでも簡単に育てられるハーブをご紹介したいと思います。