2017/12/21 スパイスとイベント
同様に、特別な日のイベントの飾りつけにもスパイスが多く使われます。クリスマスツリーに飾るオーナメント、リース、お皿や小鉢を使ったテーブルデコレーションなど、その用途は様々です。
パーティの飾りつけに使われる代表的なスパイスとしては、シナモン(スティック・パウダー)、スターアニス(八角)、クローブ、カルダモン、オールスパイス(パウダー)、ジンジャー、ローレルなど。特に、シナモン、クローブ、スターアニスは揃えておくと活躍します。
例えば、以前にもご紹介したクリスマスの飾りつけに使われるオレンジポマンダーには、クローブ、シナモンまたはオールスパイスのパウダーが使われます。クリスマスツリーのオーナメントには星形が可愛らしいスターアニスがおすすめです。市販のオーナメントにプラスするだけで雰囲気が出ますし、松ぼっくりとスターアニスのみで作るツリーは北欧風の仕上がりになります。
また、テーブルデコレーションにはシナモンスティックが大活躍。リボンで数本くくったシナモンスティックを中心に木の実やスパイスで小鉢の中を埋めていくとお洒落なコンポート飾りが出来上がります。
イベントを彩るドリンク類にもスパイスを使った伝統的なものがあります。代表的なものとして、ワインとスパイスで作るホットカクテルがあります。ドイツ語で「グリューワイン(Glühwein)」、英語で「マルドワイン(Mulled wine)」、フランス語で「ヴァン・ショー(vin chaud、熱いワインの意)」と呼ばれ、ヨーロッパのクリスマスには欠かせないドリンクとされています。赤ワインにレモンやオレンジの皮、クローブやシナモンスティックなどのスパイス、砂糖を加えて作ります。ちなみに、このレシピで砂糖を多めにしてシロップを作っておけば、炭酸水で割ったお洒落なウェルカムドリンクでおもてなしもできます。
アルコールが苦手な方には「クリスマスティー」がおすすめ。スパイスをミックスするので、紅茶は風味よりコクのあるアッサムを使用し、シナモンスティック、クローブ、カルダモンなどを加えます。アルコールが大丈夫な方は赤ワインもプラスします。この時期になると市販のクリスマスティーも出回りますので、そちらを試してみるのもいいでしょう。
ヨーロッパの雰囲気を醸し出すスパイスを使った飾りつけは、ナチュラルな見た目と香りが魅力、体が温まるスパイス入りのホットドリンクは寒い季節にピッタリ。冬のパーティシーズンには、ぜひスパイスを揃えておきたいところです。特に、料理・お菓子・ドリンク・飾りつけ、全てに活用できるシナモンスティックとクローブは、常備しておくのがおすすめです!
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今年もまたイルミネーションが街を彩る季節がやってきました。年末のパーティシーズンの到来です。今回はパーティシーンの脇をかためる飾りつけやドリンクにスポットを当て、揃えておくと便利なスパイスをご紹介したいと思います。
まず始めに、スパイスとパーティ料理の関わりについて少し触れたいと思います。ヨーロッパでは、クリスマスをはじめとするイベントで出される伝統的な料理やお菓子にスパイスが多く使われています。スパイスが食材の保存に適していることが大きく関わっていますが、中世のヨーロッパにおいてスパイスが貴重な品として高額取引されていたという歴史的背景も関係しているようです。貴重なスパイスを使った料理やお菓子は特別な日にのみ食べるもの、という習慣がイベントで出される伝統的な料理やお菓子として発展していったとも言われています。