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ミルクティーには断然コレ!「アッサムCTC」

2020/07/16 紅茶の魅力

まず、「アッサムCTC」の前に「アッサム」について簡単に説明したいと思います。アッサムとは、インド北東部のアッサム地方で作られる紅茶の総称をいい、アッサム地方は世界最大の紅茶の産地と言われています。同じくインド産の紅茶で有名なものに「ダージリン」がありますが、ダージリンが中国から導入されたチャノキをインドで栽培した品種であるのに対し、アッサムはアッサム地方で発見されたチャノキを栽培した品種として発展してきました。また、ダージリンは標高が高く冷涼な気候で栽培されているのに対し、アッサムは降水量の多い平野部で栽培されています。このように、同じインド産の紅茶でありながらその栽培の特徴には大きな違いがあり、もちろん、それぞれの品種により香りや味にも大きな違いがあります。

爽やかな香りが特徴のダージリンの紅茶に対し、アッサムは濃厚でコクのある味わいが特徴。そして、この味わいをさらに特徴づけている紅茶が「CTC」と呼ばれる製法で作られた「アッサムCTC」なのです。

メリットも多い独特の製茶法

では、このCTCとは一体何なのか。CTCとは、「Crush, Tear and Curl」の頭文字を取ったもので、Crush(押しつぶす)、Tear(引き裂く) 、Curl(丸める)という揉捻処理を行う製法、またはこの製法で生産された紅茶の等級のことを言います。この製法は従来の製法とは異なる比較的新しい製茶法で、専用の機械で茶葉を押しつぶし、引き裂き、丸めることで、コロコロとした粒状の茶葉が出来上がります。

このCTC製法で作られた細かい粒状の紅茶はフルリーフのものと比べて、短時間で抽出できるというのが最大の特徴です。また、製造過程で強い発酵を起こすため、香りや風味といった産地ごとの特徴が消えやすいものの、反面、どの産地の茶葉であっても安定した香りや味わいの紅茶を提供できるというメリットもあります。そういった理由から需要が急速に拡大し、ティーバッグ向きでもあり、さらには製造コストの面でも有利であることから、実は、現在世界で流通している紅茶の3分の2がこのCTC製法で作られているのだとか。特に、アッサムで作られる紅茶の90%以上はこの製法で作られていると言われています。

ちなみに、CTCの茶葉は粒が大きいほどクオリティが高いとされ、ファニングスと呼ばれる粉のようになってしまっているものは空気に触れやすく酸化の進みが早いため、味が飛びやすいとのことです。

まさにミルクティーのための紅茶

アッサムは、フルリーフのものでもしっかりとしたコクのある味わいがありますが、CTCのものはその特徴がさらにはっきりしています。とにかく短時間の抽出で濃厚な味わいになるように作られている紅茶なので、ストレート向きではない反面、ミルクティーとの相性は抜群!ミルクをたっぷり入れても紅茶の味がしっかり残るので、ミルクティー向きというよりは、むしろミルクティーのために作られた紅茶とも言えそうです。特に、ミルクで煮詰めて作るチャイにはピッタリで、実際、インドではチャイ用にこのCTC紅茶が多く消費されており、まさに、チャイのための紅茶と言っても過言ではないかもしれません。

また、濃厚でありながら紅茶本来の甘みもあるので、あえて砂糖を入れずにロイヤルミルクティーを作るのもおすすめです。ほんのり甘みのある品の良い味に仕上がるでしょう。

アッサムCTCは、短時間で抽出できる反面、抽出時間を長くすると渋さが増してしまうので注意が必要です。より濃厚な味わいを楽しむのであれば、茶葉の量を増やすのがポイントです。

濃厚なミルクティーが飲みたくなったら、ぜひアッサムCTCを選んでみてください!

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