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SPICE STORYスパイス物語

冬の定番スパイス「生姜」

2016/01/15 スパイスの魅力

生姜(ジンジャー)ってどんなスパイス?

ピリッとした辛みとスパイシーな香りが特徴の生姜(ジンジャー)は、冬を乗り切りたい方に適したスパイスです。3000年以上も前から使用されていた古い歴史を持ち、紀元前500年頃の中国でも珍重されていました。
日本に伝来したのは一説によると3~5世紀頃で、当時は中国と同様、冬を過ごすために用いられていたと言います。現代でも冬の定番レシピに生姜が使われることは少なくありません。

庶民には手が出ない貴重なスパイスだった

調理や飲料、お菓子まで幅広い用途で使える生姜は、今でこそスーパーなどで容易に手に入りますが、歴史の中では大変貴重な存在でした。10世紀頃のヨーロッパでは一部の特権階級しか楽しむことができず、庶民にはとても手が出せるものではなかったようです。

庶民でも手が出せるようになったのは、交易ルートと栽培方法が確立した14世紀頃だと言います。以来、ジンジャーエールをはじめとしたポピュラーなメニューが登場したこともあり、私たちに身近なスパイスとなっていきました。

イギリスとクリスマスとジンジャーブレッドマン

生姜にまつわるエピソードのひとつに、次のような逸話があります。中世のイギリスを治めていたヘンリー8世は国民のためを思い、生姜を使った菓子パン「ジンジャーブレッド」を食べるよう国民へ広めます。その後、国王に感謝した国民は、ヘンリー8世をモチーフにした生姜入りクッキー「ジンジャーブレッドマン」を作りました。

そして、関連するのは冬の大イベント“クリスマス”。クリスマスはもともと、冬至の時期に無病息災を祝うお祭りともいわれております。生姜などのスパイスは、その強い香りから魔除けの効果があるとして、お祭りには欠かせない存在でした。

クリスマスシーズンになると、ジンジャーブレッドマンをよく見かけますが、それはヘンリー8世が行った生姜を広める運動と、イベントそのもののルーツが結び付いたからなのです。今年のクリスマスは、生姜を使った料理とジンジャーブレッドマンを用意して、無病息災を願ってみるのもいいかもしれません。