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SPICE LESSONスパイスレッスン

SPICE LESSON 10梅雨の季節はスパイスの棚卸しの季節です

2018/07/12

スパイスの賞味期限は3年くらいが目安です。
例えばクローブなどの茶色いスパイスは、赤みがかった茶色で、プリッとしていて香味が強く残っていれば、まだまだスパイスとしての寿命はきていません。反対に黒く痩せて、丸い蕾の部分がもげたりしていたら、少々香りが残っていても、有効成分である精油は酸化し、料理で十分に力を発揮できなくなっています。

昔から「梅雨の季節は乾物の棚卸しの季節」と言われています。
春野菜は終わり、夏野菜にはまだ早い梅雨の時期は、家の中にストックしてある乾物を消費しながら夏の訪れを待ちます。1年の間に使い切れなかった乾物、切り干し大根や木耳、金針菜、緑豆、春雨、くずきりに寒天・・・私はアジアンフードも大好きなので、生春巻きの皮などもこの梅雨時期に合わせて棚卸しをして、一気に消費するようにしています。

スパイスの棚卸しも梅雨の季節に!

スパイスもこれらの乾物と同じく、乾燥食材です。
毎年梅雨時期に、他の乾物と一緒に棚卸しを行いましょう!!

瓶のラベルに書いてある賞味期限はもちろんですが、大切なのはここでも自分の嗅覚です!

まず最初に確認するのは、瓶を振った時にスパイスがさらさらしていること。瓶の底にへばりついて箸などでつつかないと固まってしまっているものは、もう寿命です!

次に香味を確認して、香りがしっかりと残っているかを確認しましょう。
賞味期限がきていなくても、この2つがバツだったら、お料理に使うスパイスとしては引退です。

こうならない為にも湯気がムンムンと出ているお鍋の上からスパイスを振りかける使い方はやめて、調理をする前に、小さな器に使用する分のスパイスを入れておきましょう。

お気に入りのスパイス用の器を用意しておくのもポイントです。「料理が面倒だなー」という時にでも、好きな器でスパイスを調合していると、不思議なことに少し気持ちが上向きになってきます。

スパイスの香りやその形状は、自分の気持ちを盛り上げてくれる1つのアイテムとしても活躍してくれます!

引退させたスパイス達も捨てないで

スパイスを棚卸ししたら、捨てずにもうひと働きしてもらいましょう!
例えばカルダモンスターアニスなど、香りが強くて形が可愛いホール(原型)のスパイスは、瓶などに詰めて上からアロマ用のエッセンシャルオイルなどを垂らします。

スパイスは柑橘系の香りと相性が良いので、オレンジや、レモン、ミントなどの精油がぴったり。引退したとは言え、スパイスにもまだ少し香りが残っているので、エッセンシャルオイルをプラスしてトイレなどの芳香剤として使用します。

パウダーのスパイスは、大きな空瓶に入れて重曹と混ぜ合わせます。クミンやコリアンダーなどのカレーの香りがするスパイスでも、何でも大丈夫。全部混ぜてしまいましょう。

いただいたけれど香料が強すぎて飲むことができなかったフレーバーティーや、原材料がハッキリとしない海外土産のスパイスなども、この瓶に入れてしまいます。そして大きな匙を入れておき、キッチンの棚にストック!生ごみはこの重曹スパイスを振りかけてから新聞紙に包んでゴミ箱に捨てるのです。

スパイス自体に脱臭効果はありませんが、香りで匂いをマスキングする効果と防腐効果が期待できます。重曹には脱臭効果がありますので、重曹スパイスを作っておけば、ゴミ箱の匂いを押さえ、腐敗を防止することができます。

香味の強い新鮮なスパイスはお料理に使って欲しいのですが、スパイスにはこんな使い方もあるんです。


執筆者紹介

IKU

ブレンドスパイス研究所|スパイスコーディネーター

植物の種や葉、果実、蕾などを乾燥させたスパイスを調合していると、その複雑な香味が知らない国やそこに暮らす人々を感じさせてくれます。

スパイスは異国とわたしを繋げてくれる『特別なアイテム』であると同時に、わたしをメンテナンスしてくれる『癒しのアイテム』でもあります。

「スパイス」を通して皆さんと繋がり、皆さんも新しい何かにワクワクできたら!そんな思いを込めて、スパイスセミナーをはじめとした、スパイスに関わる様々なお仕事をさせて頂いています。

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