2019/06/13
ちょうど去年の今頃、「梅雨の季節はスパイスの棚卸しの季節です」と言うお話をしました「LESSON 10」。
春野菜は終わり、夏野菜にはまだ早い梅雨の時期は「家の中にストックしてある乾物を消費しながら夏の訪れを待つ」と言うのが、昔からの梅雨の季節のすごし方。
冷蔵庫や棚の奥に眠っていた乾物を棚卸しがてら消費して、梅雨が終わる頃にまた、新しいものを揃えて行きます。
スパイスも乾物なので、同じように毎年棚卸しを行います。
賞味期限を迎えたものや、保存状態が悪かったものは、食材としてではなく、キッチンで使うお掃除アイテムなどとして、その役割を変えてあげましょう。詳しくは「LESSON 10」を読んでみてくださいね。
例えばターメリックは、食材に色をつける役割を持つ色味のスパイスですが、色をつけてくれるのは食材だけではありません。
そう、布や石鹸、クリームなどなど、ターメリックは色々なものを黄色く染めてくれます。
そして、その土臭い香りは、草木染めの香りと同じ。
雑菌で臭くなったキッチン布巾などの匂いも、自然な香りに変えてくれるのです。
漂白剤を使わない私は、洗っても洗っても臭くなる台布巾を、よくお湯で茹でて除菌しています。
数回は茹でることで匂いを取ることができるのですが、いよいよもう限界かな? となった時に登場するのが、ストックしておいた賞味期限切れのターメリックです。
台布巾がかぶるくらいのお水に大さじ1杯のターメリックを入れ、グツグツと10分ほど煮込みます。綺麗な山吹色に染まった布巾の香りは、土の香り!
ターメリックで染めた布巾は、汚れたら石鹸で手洗いをして干すだけで、しばらくの間、嫌な匂いもなく使うことができます。
2週間くらいは持つと思います。
梅雨の時期は特に、雑菌の匂いが気になる季節ですから、こんな風にターメリックを使って布巾を染めてみるのもオススメです。
ターメリック以外にも、布巾を染めるのに良いスパイスは「クローブ」や「シナモン」、「オールスパイス」などです。
それ以外にも「ローズマリー」や「セージ」、「タイム」、「ベイリーブス(ローリエ)」といったハーブ系のスパイスでもOKです。
ただし、ターメリックのような鮮やかな染まりはありません。クローブなどの茶色いスパイスは、うっすらとした茶色に、ハーブ系スパイスも茶色にちかい薄緑に染まります。
何かと汚れが目立つ台布巾なので、私はターメリックが一番のお気に入りです。
ストックの中に、これらのスパイスが何種類かあるのなら、全部を混ぜてしまっても効果は同じです。
ラベルの日付だけをみて、ポイッとゴミ箱行きにしてしまわずに、ストック用の大瓶などを用意して、全部をいっしょくたに保存すればキッチン棚もスッキリします。
もう1つオススメしたいのが、クローブの活用法です。
数多くあるスパイスの中で、最も香りの強いスパイス「クローブ」は、遠く離れていてもその香気を感じることができるという意味を持つ「百里香(ひゃくりこう)」という別名を持っています。
この香りの強いクローブをお湯で煮出すと、コーヒーのような茶色の煮汁ができます。
この煮汁を冷ましてうがいをすると、口の中がさっぱりとするんです!
梅雨の季節は体内の水分代謝が悪くなりやすい季節。梅雨の時期は口の中が粘ついてスッキリしないことも多いですが、そんな時に大活躍するのがクローブを煮出して作った「クローブウォーター」。
小さじ1杯ほどのクローブパウダー、またはクローブのホールを乳鉢などで粉砕し、100ccほどのお水に入れて5分ほど煮出します。
茶色いコーヒーのような色になったらそのまま冷まして空き瓶などに移します。クローブは漉さずにそのまま瓶に移しましょう。
甘いものを食べ過ぎたり、何となく口の中がべたつくような時に、ぜひこの「クローブウォーター」でお口をすすいだり、喉をうがいしてみてください。
本当に驚くほどさっぱりとします。
ブレンドスパイス研究所|スパイスコーディネーター
植物の種や葉、果実、蕾などを乾燥させたスパイスを調合していると、その複雑な香味が知らない国やそこに暮らす人々を感じさせてくれます。
スパイスは異国とわたしを繋げてくれる『特別なアイテム』であると同時に、わたしをメンテナンスしてくれる『癒しのアイテム』でもあります。
「スパイス」を通して皆さんと繋がり、皆さんも新しい何かにワクワクできたら!そんな思いを込めて、スパイスセミナーをはじめとした、スパイスに関わる様々なお仕事をさせて頂いています。
あなたの暮らしにスパイスを
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