2021/09/09
最近は、コロナ禍で「お家ごはん」を楽しむ人が増え、スパイスを使う人が劇的に増えているそうです。
ところが、いざ買ってみると、
レシピ以外での活用法が分からなかったり、
そもそもどこにしまっておけば良いのかしら?
と、分からないことだらけで、レシピごとに買い足した何種類ものスパイスボトルが、キッチンの隅で
埃をかぶってしまっているそうなんです。
そこで、今回は、改めてスパイスの基本的なことをおさらいしてみましょう!
過去のスパイスレッスンも合わせてご覧ください。
流通しているスパイスの形状は主に3つに分かれます。
シナモンスティックやローリエ、クミンシードのようにスパイスそのものの形をしているホールタイプと、バジルやオレガノといったハーブ系スパイスを粗挽きにしたコースカットタイプ、そして粉末にしたパウダータイプです。
スパイスの香味は、細胞組織の中に精油として蓄えられていて、それが破壊された時に出現します。
細胞組織が傷つけられていないホールタイプは、比較的穏やかな香味で、成分はゆっくりと食材に抽出されていきます。
そのため、ホールスパイスは、ピクルスなどの漬け込み料理やスープなどの煮込み料理、チャイやワイン、フルーツポンチの香り付けなど、汁物料理に使われます。
また、インド料理では、ホールスパイスをテンパリングして、油に香味を抽出してからスープやライスに混ぜたりする使い方もします。(テンパリングについては「LESSON 3」を参照)
クミンやアニス、ピンクペパーなどいくつかの小粒の種子は、噛んだ時に食感を楽しむこともできるので、料理のアクセントとして使われることもありますが、基本的には調理後に取り除きます。
一方パウダーは、空気に触れる表面積が大きい分、香味の立ち上がりは良いですが、入れすぎると苦味が強くなります。
魚肉の下ごしらえなどで少量を素材にまぶして使い、臭み消しとしての力を発揮してもらいましょう。
料理の香味を大きく左右するパウダースパイスは、色付けに使われるパプリカパウダーなど以外は、スープに直接投入することはほとんどありません。
汁物に使う時でも、スープの具材となる魚肉にまぶして使います。
これだけでも、スープに十分な香味が加わります。
カレーも汁物ですが、カレーにはカレー特有のルールがあるので、別物だと考えます。
色々例外はありますが、
というのが基本になります。
ハーブ系スパイスは、コースカットタイプがオススメです。
「LESSON 6」でもお話ししたように、ハーブ系スパイスは苦味が強いので、パウダータイプも売っていますが、必ずコースカットタイプを選ぶようにしましょう!
スーパーのハーブコーナーにあるフレッシュバジルやオレガノなどに比べると、ボトルに入ったドライスパイスは、水分が抜け、スパイスの特徴的な香味がギュッと濃縮されています。
よほどのことがない限り、家庭料理で小さじ1杯もの分量のハーブ系スパイスを使うことはありません。
500gのブロック肉でも、小さじ1/2程度、2-4人分の材料であれば、薬匙2-3杯で十分です。
フレッシュハーブは、ドライと同じく臭み消しとして使用する場合と、そのものを食材と一緒に食べるサラダ的な使い方をする場合がありますが、臭み消しとして使用する場合は、ドライの約3-5倍の分量を目安にすると良いでしょう。
香味が強壮的なタイムやローズマリーは、ドライと同じく控えめな分量に、そのまま食べても美味しいバジルなどは、比較的たくさん使ってもOKです。
葉を少し噛んでみて、その香味の強さを確認してから使いましょう。
いずれにしても入れ過ぎには注意してくださいね!
VOX SPICEのボトルタイプには、小さじ1/5匙がぴったり入ります。
スパイスを上手に活用したい方は、ぜひ、この1/5匙と薬匙を使ってみてください。
ブレンドスパイス研究所|スパイスコーディネーター
植物の種や葉、果実、蕾などを乾燥させたスパイスを調合していると、その複雑な香味が知らない国やそこに暮らす人々を感じさせてくれます。
スパイスは異国とわたしを繋げてくれる『特別なアイテム』であると同時に、わたしをメンテナンスしてくれる『癒しのアイテム』でもあります。
「スパイス」を通して皆さんと繋がり、皆さんも新しい何かにワクワクできたら!そんな思いを込めて、スパイスセミナーをはじめとした、スパイスに関わる様々なお仕事をさせて頂いています。
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