11月を過ぎると、搾りたての酒粕が店頭に並び始めます。
酒粕は、米、麹、酵母由来の機能性成分がぎゅっと濃縮された食品なので、近年「伝統の発酵食」として注目を集めています。
日本酒好きの方は、板状の酒粕を火で炙り、そのままお酒のアテにしたりしますよね。
シンプルな食べ方ですが、風味が際立つとても美味しいおつまみの1つです。

お料理では、漬物(粕漬け)や味噌汁(粕汁)、鮭や豚肉、鶏肉や大根などを煮込んだ酒粕煮などがありますが、今回は酒粕にスパイスを混ぜ込んだ粕床に、魚や肉を漬け込んで焼く、美味しい「粕漬け焼き」をご紹介します。
美味しい粕床を作るには、酒粕に甘みやうま味、塩気を足してあげることが必要です。
一般的には、味噌、みりん、酒、砂糖、塩などの調味料を加えるだけですが、魚だけでなくお肉を漬け込んでみたい方は、スパイスも加えてみてください!
あまりエスニックな風味に偏ってしまわないように、クミンやフェンネルなどのカレーに使われるスパイスは避けて、
和食にも馴染みやすい「唐辛子やジンジャー、ブラックペパー、陳皮」
爽やかさをプラスできる「ベイリーブスやオレガノ、バジル」といったハーブ系スパイス
全体を調和し深みを与えてくれる「ナツメグやオールスパイス」
などをバランスよく調合して加えます。

「西京焼き」のように少し黄色味をつけたい時には、ターメリックを少量加えるのも良いでしょう。
アミノ酸が含まれている酒粕に、発酵の力も加わった粕漬けは、食材の旨みとジューシーさが抜群です。そこにスパイスをプラスすることで、さらに味にアクセントが加わります。
粕床は一度作ったら何度か使えるので、ぜひ試してみてください。
❶ ボウルまたはビニール袋に酒粕と味噌を入れ、手でしっかりと揉み込む。
❷ 1つの材料ごとに「加えたらもみ込む」を繰り返し、最後に酒を少量ずつ加えながら全体が味噌よりも少しゆるいくらいのかたさに調整する。
❸ 全てのスパイスを先に混ぜ合わせておき、調合したものを❷に加える。
❹ 粕床にスパイスがまんべんなく行き渡るよう、しっかりと混ぜ合わせる。
❺ 食材を漬けられるような保存容器に入れて冷蔵保存する。

食材の下ごしらえ
魚の切り身や肉は、両面に塩(片面に1つまみ程度の分量)をして冷蔵庫で寝かせ、でてきた水気をしっかりとふき取ってから漬けます。
粕床が容器に対して少ない場合は、上からラップをかけて密閉してから蓋をします。
魚の場合は3時間から1日、肉の場合は最低30分。
3時間以上おいた方が生臭さが減り、味がよく馴染みます。
漬け込む時間は1-3日くらい。
長く漬け込むほど風味が濃くなっていくので、お好みで調整してください。
焼く前に丁寧に酒粕をぬぐい取ってから焼きましょう。
粕漬け焼きは焦げやすいので、少し弱めの火加減でじっくり焼くのが良いと思います。
レンコンや大根などの根菜類を漬け込んでグリルしても美味しいです。
何も漬け込まないまま粕床を冷蔵庫に放置すると痛みやすくなるので気をつけましょう。
ブレンドスパイス研究所|スパイス調合家
植物の種や葉、果実、蕾……
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