2020/03/12
ロールキャベツに使うスパイスと言えば「ナツメグ」ですが、この「ナツメグ」は、
「ひき肉の臭みを消すために使っている」………もしくは
「香りづけのために使っている」
と考えられがちです!
でも、実はこの「ナツメグ」、キャベツの臭みを消すためにも使っているのです!
「ナツメグ」は、ひき肉などの肉類の臭みと、卵や牛乳などの乳製品の乳臭さ、そしてキャベツなどの硫黄臭を消してくれるスパイスとして有名なのです。
ですから、ロールキャベツに「ナツメグ」を使うのは、ひき肉とキャベツ、ついでにコンソメスープの臭みをも「ナツメグ」にとってもらおうという考えなのです!
素材の臭みを消すために世界中で活用されるようになったスパイス。
「臭み」というとお肉やお魚、魚介類をイメージしますが、お野菜や穀物にも「臭み」があるんです!
例えば、じゃがいも を蒸している時の湯気、モワッとしたあの香りはジャガイモの臭みです。
また、キャベツを茹でた時にも、なんとも独特な甘い香りがしますよね?
これもキャベツの臭みなのです!
お野菜に火を通した時やご飯を炊いている時のモワッとした匂い、それらがお野菜や穀物の臭みなんです。
キャベツの臭みは、大根やブロッコリーなどのアブラナ科の植物に多く含まれる「イソチオシアネート」という硫黄化合物の匂いです。
近年はその健康効果に期待がよせられていますが、「味」という観点からすれば、やっぱり余計な臭みはない方が、美味しいはずです。
ですから、お肉やお魚だけでなく、お野菜を調理する時にも、「野菜にも臭みがある!」ということを知った上で、上手に下ごしらえでスパイスを使っていただきたいのです!
お野菜の調理方法はいろいろありますが、油で「炒める」場合は、炒めながら醤油やソースなどの調味料で味付けを行うことがほとんどです。
フライパンの中で炒めて、味付けをしている段階で、お野菜の臭みは調味料の香りでマスキングされるので、それほど「臭み」について神経質になることはないと思います。
一番臭みがでやすいのは、蒸したり、茹でたりする調理法。
素材にそのまま火を通し、食卓で醤油や酢、ドレッシングなどをかけて頂く場合です。
お野菜の臭みを消してくれる「スパイス」と一緒に蒸したり、茹でたりすることで、簡単にお野菜の臭みを消すことができます。
[ローズマリー]
ジャガイモを茹でる時には、お湯の中に塩とローズマリーを入れてみてください。
フレッシュであれば枝1本、ドライであれば鍋いっぱいのお湯に対して小匙1/5程度で十分です。
ローズマリーは、ジャガイモの他に、カリフラワーやカブなど、ホクホクとした食感の野菜に使います。
サラダ用のパスタを茹でる時などには、ローズマリーを入れたお湯で茹でるとパスタの小麦臭が爽やかな香りに変わります。
[ナツメグ]
キャベツには、先ほどご紹介した硫黄臭を消してくれる「ナツメグ」を使います。
ただし、ナツメグはとても香りが強いので、お湯にいれる場合でも、極力少量を使いましょう。
鍋いっぱいのお湯でも、耳かき2-3杯程度で十分です。
[フェンネル]
フェンネルは豆類の臭みを消してくれるスパイスです。
最近はフェンネルで茹でた枝豆をお通しで出すレストランなどもあり、スパイスが色々な形で使われ始めています。
使いたい食材の何が「香り」で、何が「臭み」なのか、非常に際どいところではありますが、
皆さんの舌と嗅覚でしっかりと判断し、色々な方法でお料理にスパイスを使っていってほしいなと思います。
ひよこ豆やレンズ豆などでフムスを作る時や、サラダにする時、そんな時にフェンネルと一緒に茹でるのをオススメします。
スパイスは、必ずしも食材と一緒に食べなくも良いということを、案外知らない人が多いのですが、こんな風に下ごしらえのお湯や、お魚などの下茹でのお湯に、スパイスを入れてみてください!
お野菜に限らず、もちろん大きなお肉の塊を茹でたりする時にも、このテクニックは使えます!
ブレンドスパイス研究所|スパイスコーディネーター
植物の種や葉、果実、蕾などを乾燥させたスパイスを調合していると、その複雑な香味が知らない国やそこに暮らす人々を感じさせてくれます。
スパイスは異国とわたしを繋げてくれる『特別なアイテム』であると同時に、わたしをメンテナンスしてくれる『癒しのアイテム』でもあります。
「スパイス」を通して皆さんと繋がり、皆さんも新しい何かにワクワクできたら!そんな思いを込めて、スパイスセミナーをはじめとした、スパイスに関わる様々なお仕事をさせて頂いています。
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