2019/04/11
「LESSON 15」でソーセージのセージは、スパイスのセージなんですよ!と、ご紹介しましたが、巷には、スパイスと食材がセットになって広く皆さんに認知されている商品が沢山あります。
イタリアにはフェンネルが練りこまれた「フィニョッキーナ」というサラミがあって、フェンネルの甘く爽やかな香味が、とても美味しく、サラミの脂っこさも緩和してくれています。
市販品でスパイスと食材がドッキングされているものは、漫才コンビのようなもの。相性が悪いはずがありません。「サラミにはフェンネルシードが合う?!」と分かったら、
「それならサルシッチャにだって合うのかな?」
「生ハムにだって合うはずよね!?」
と「フェンネル」の適合食材は限りなく広がっていきます。
瓶詰や缶詰のコーナーには、スパイス料理のヒントが沢山あります。
例えばピクルスのコーナーでは、小さなキュウリがスパイスのディルの風味で酢漬けにされた「ディルピクルス」という商品を見つけることができます。
ここから「ディルってキュウリに合うんだ!」と、学ぶ訳です。
キュウリに合うのだから、ウリ科の野菜と相性が良いことが推測できますし、ピクルスなので酢とも合うことがわかります。
他にもスパイスが入っていたなら、そのスパイス同士の相性も良いに決まっているのです。
チーズのコーナーで、クミンシードが練りこまれた「クミンチーズ」を見たことはあるでしょうか?
この商品から「チーズとクミンシード」の組み合わせを知り、クミンシードと同じグループのシード系スパイスとチーズを繋げていきます(スパイスのグルーピングは「LESSON1」「LESSON2」「LESSON4」を参照ください)。
また、チーズは乳製品なので「クミンはヨーグルトや卵、生クリームなどにも合うかもしれない?!」
そんな風に広げていきます。
食料輸入雑貨店を探索していると、ご近所にお住いの料理家さんを良く見かけます。
訪問の理由は私と一緒。新しい商品の原材料のチェックです。
輸入雑貨店には、世界各国のエスニック料理が簡単に作れるシーズニングやペーストが沢山置いてあるだけでなく、流行のスーパーフードやブレンドティーが次々とシーズンに合わせて並びます。
例えばオーツ麦・ライ麦・大麦・大豆・キヌア・アマランサス・玄米のようなマルチグレインで作るインスタントスープやお粥。ハーブ系スパイスと雑穀がブレンドされた商品なんかも置いてあります。
原材料を見ると、オレガノやバジルなどのハーブ系スパイスに、ニンニクやオニオン、生姜などの辛味のスパイスやゴマがブレンドされています。
コーン、モロヘイヤ、にんじん、卵、トマト、ネギなどのスパイス以外の材料もチェックしておきましょう。
ここから
「スープには、ハーブ系スパイスが合うのかな?」
「お粥や雑穀にハーブを入れてみても面白いかも?!」
と推測して、同じような材料でスープを作ってみれば良いのです。
もっと細かく材料を見てみると植物油脂や砂糖、醤油、チキンエキスも入っていました。
それなら、「少しオリーブオイルと砂糖、醤油を入れて味を整え、ササミでコクを出そう!」
こんな風に、実験してみると、案外簡単にスパイス料理が作れてしまうのです。
試しに購入して食べてみると、よりイメージがつかみ易いと思います。
原材料から推測してメニューを組み立てられる方は、これまでのご自身のお料理テクニックと勘を頼りにチャレンジしてみてください。
ただし、スパイスの分量には注意が必要です。
鍋1杯分のスパイスでも、トータルで小さじ1/2をMAXと考えておきましょう。香りを確認して、強壮的な匂いのものであれば、小さじ1/5程度にとどめます。
これを目安に、2回目からは差し引きをして、自分の好みの香味を探ります。
なるべく3種類以上のスパイスを入れるようにしましょう(「LESSON8」を参照ください)。
ブレンドスパイス研究所|スパイスコーディネーター
植物の種や葉、果実、蕾などを乾燥させたスパイスを調合していると、その複雑な香味が知らない国やそこに暮らす人々を感じさせてくれます。
スパイスは異国とわたしを繋げてくれる『特別なアイテム』であると同時に、わたしをメンテナンスしてくれる『癒しのアイテム』でもあります。
「スパイス」を通して皆さんと繋がり、皆さんも新しい何かにワクワクできたら!そんな思いを込めて、スパイスセミナーをはじめとした、スパイスに関わる様々なお仕事をさせて頂いています。
あなたの暮らしにスパイスを
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