2020/02/13
インドの国土は、日本の約9倍!
地図上でインドの端に日本の地図を重ねてみると、インドの北から南は、日本の北海道から沖縄くらいまでの距離があることがわかります。(参考MAP:The True Size Of)
広大な国土を持つインドでは、北と南で気候が大きく異なるので、主要農産物にも違いがでます。
北部は小麦を主食とし、南部は米を主食とすることが多いため、それに合わせてカレーの種類もまた、変わるのです!
気候や風土だけでなく、地域毎に固有の文化、言語、民族が存在するインドでは、地域や民族、宗教によってスパイスや食材の使われ方にも大きな違いがあると言われています。
農耕が盛んな北インドの主食は、ナンやチャパティ、ロティーといった小麦です。
肉料理も多く、生クリームやバターなどの乳製品と、バターから作った油「ギー」を沢山使います。
こってりとした濃厚な味わいのカレーは、主食のチャパティにつけて食べやすいように、とろみがあるのが特徴です。
日本でもお馴染みの「バターチキンカレー」がその代表ですね!
スパイスは「クミンやシナモン、クローブ、ナツメグ、ガラムマサラ」がよく使用されると言われています。
ナンを焼くタンドール窯で焼いた、ガラムマサラ風味の「タンドリーチキン」も北インドの代表料理です。
お米が主食の南インドでは、北インドに比べると油脂の使用が控えめです。
野菜や豆類、魚介を多く使い、乳製品の代わりにココナッツミルクを多用します。
タマリンドや青唐辛子などもよく使われ、酸味と甘みのあるスパイシーさが南インドカレーの特徴です。
「マスタードシードやカレーリーフ」をよく使っているのも、南インド料理の特徴になります。
主食のお米に合うシャバシャバしたカレーは、胃もたれしにくく、近年日本でも人気を集めています。
昔は、日本にあるのは北インドカレー屋さんばかりでしたが、最近は南インドカレー屋さんが沢山オープンしています!
ベンガル料理とも呼ばれる東部のカレーには、ガンジス川流域の川魚がよく使われます。
内陸部ではほとんど食べませんが、淡水魚、海水魚を問わず、魚が多く食されるのが東部の特徴です。
マスタードオイルで調理された東部のフィッシュカレーは、もしかするとバングラディシュ料理屋さんでも、お目にかかれるかもしれません。
主食は米とチャパティです。
また、東インドには「パンチフォラン」と言う5つのスパイスを調合した有名なミックススパイスがあります。
「マスタードシード・フェヌグリーク・ニゲラ(ブラッククミン)・クミン・フェンネル」の5種類を調合します。
パンチフォランは東部の「ガラムマサラ」のようなものだと思ってください!
ベジタリアンが多いと言われる西部は、野菜や豆料理がたくさんあります。
魚料理も豊富で、甘味のあるピーナッツ油が良く使われています。
主食は米とチャパティの両方です。
インドカレーは主に、北と南にわけて語られることが多いので、西部のカレーと言われても分かりにくいですが、インド西海岸のゴア地方の名物料理「ポークビンダルー」と言えば、カレー好きの方は「あ!あれね!」と思うかもしれません。
豚肉をビネガーに漬け込んだ、酸味と辛味が特徴のカレー、ぜひ一度皆さんも食べてみてくださいね。
インドカレーと言っても実に多くの種類があります!
カレー屋さんに行く際には、少しこだわって地域を限定してみてください。
今日は「東インドカレー」。そんな風にお店を探してみてください。
ブレンドスパイス研究所|スパイスコーディネーター
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