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オーガニックスパイスの専門店 VOXSPICE

 

SEASON 1 - SPICE LESSON 52 お菓子とスパイス

テーマ:季節とスパイス 公開日:2022/01/13

ネットショップやお菓子専門店では、スイーツ用のブレンドスパイスが販売されています。

例えば、フランスの「パンデピス」やドイツの「シュートレン」、北欧のジンジャークッキー「ペッパルカーコル」などのブレンドがその代表です。

市販品を利用するのは手軽ですが、これらのブレンドのほとんどが、シナモン、クローブナツメグ(メース)、オールスパイスのいずれかが配合されていて、ジンジャーやカルダモン、陳皮、ブラックペパー、アニス、フェンネル、スターアニスなどは、お店のオリジナル感を出すためのアクセントとして配合されたりしています。

お菓子に使う甘い香味のスパイス

お菓子に使われるスパイスは、甘い香味や柑橘系の香味を持っています。

中でもシナモン、クローブナツメグ、メース、オールスパイスと言ったスパイシー系スパイス(「LESSON 7」参照)は、焼き菓子の定番スパイス。

甘い香味を付加するために使いますが、他にもクローブにはバニラビーンズの主成分であるバニリンという成分が含まれていて、ベイクするとバニラの香りを強めるという特徴があります。

バニラエッセンスを加えて焼いたクッキーなのに、バニラの香りがほとんどしなくてガッカリしたことはありませんか?

クローブパウダーをほんの少しバニラエッセンスと共に使うだけで、バニラの香りを強めることができるのです。

100-120ccほどのラム酒にバニラビーンズを1本漬け込むと、自家製バニラエッセンスが簡単に作れます。その時にホールのクローブも1つ入れてしまいます。

バニラビーンズは高額なので、クローブの相乗効果を利用してバニラの香りを高め、同時にプチ節約もしちゃいましょう。

香味に深みを持たせるスパイス

スパイシー系スパイスをお菓子に使う理由は、甘い香味だけではありません。

お菓子全体に深みをもたらすという効果も期待できます。

ヨーロッパの焼き菓子は、シナモンをベースとしてクローブ、ナツメグ(メース)が配合されることが多いようですが、この3種類のスパイスは同じオイゲノールという成分をもつ兄弟のようなスパイスなので、一緒に使うことで調和し合い、香味に深みを加えてくれます。

シナモンを主役にして、クローブ、ナツメグで全体のバランスを保つブレンドが定番です。

そこに、ジンジャーやブラックペパー、陳皮やフェンネルなどをプラスした場合は、これらのスパイスが主役になりシナモンが脇役に回ります。

主役のスパイスを3つのスパイス(シナモン・クローブ・ナツメグ)が持ち上げ、調和を作り出します。

ジンジャーを主役にこの3つのスパイスを配合したクッキーが、輸入雑貨・食品店などに並ぶスウェーデンのジンジャークッキー「ペッパルカーコル (pepparkakor)」です。

主役に対して、それ以外のスパイスの合計が1/2になるよう配合すればバランスの取れたブレンドになると思います。

また、シナモンとクローブとナツメグを足して3で割ったようなオールマイティーな香味のオールスパイスは、単体でもバランスが取れています。

ジンジャークッキーやフェンネルクッキー、陳皮クッキーなどを作る時に、オールスパイスだけを主役のスパイスの1/3から1/5ほどプラスしてみても良いかもしれません。

ただ、スパイスは3種類以上ミックスするとよりバランスが取れるという法則がありますので、皆さんにとって馴染みの深い香味であるシナモンやブラックペパーなどもプラスするのがオススメです。

配合の例ジンジャーを主役にしたクッキー

ジンジャー6
=
シナモン1
+
クローブ1
+
ジンジャー6
=
オールスパイス2
+
シナモン1
  
  

いずれにしても、スパイスの分量はごく少量で十分です。
入れすぎには注意しましょう。


IKU UMEZAWA

ブレンドスパイス研究所|スパイス調合家

植物の種や葉、果実、蕾……

乾燥させたスパイスを調合していると、知らない国や、そこに暮らす人々の日常が、香りにのって私のもとに運ばれてきます。

異国と私を繋ぐ「特別なアイテム」であり、自身をメンテナンスする「癒しのアイテム」でもあるスパイス。

その魅力を通して皆さんと繋がり、新しい何かにワクワクするきっかけをお届けしたい...そんな思いを込めて、スパイスセミナーをはじめ、様々な活動をしています。

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